
戸籍の附票って何? どんなときに使うの?
2020-02-10
皆さん戸籍についてはある程度ご存じかもしれませんが、戸籍の附票についてはどうでしょうか?
この記事では戸籍、戸籍の附票、使われ方、取り寄せ方についてご説明します。
そもそも戸籍って何?
戸籍は、日本国籍を持っている方について、次の情報が記載された公文書のことをいいます。
【戸籍そのものに関する情報】
- 本籍地、戸籍筆頭者の氏名
- 戸籍が作られた理由と日付、戸籍が閉じられた理由と日付
【戸籍に記載されている人の身分に関する情報】
- 戸籍に記載されている人の氏名、生年月日、父母の氏名、父母との続柄
- 戸籍に記載されている人の出生(出生日、出生地、(出生の)届出日、届出人)、婚姻(婚姻日、配偶者氏名、配偶者の従前戸籍)、離婚(離婚日、配偶者氏名、従前戸籍)、死亡(死亡日、死亡時分、死亡地)などの身分事項
戸籍はどんなときに必要となるのでしょうか?
例えば、あなたがあなたのことを知らない赤の他人に「私は独身ではなく結婚しています。」「家族構成は✕✕です。」と言って、その赤の他人が本当にそのことを信用してくれるでしょうか?あなたが本当に婚姻していることや家族構成を証明したいならば、信用のおける文書で証明する必要があります。それが戸籍です。
つまり、戸籍はあなたの身分情報(事項)を証明するための文書、といえます。
なお、戸籍と住民票の大きな違いは前者は住所が記載されず、後者は住所が記載される点です。
戸籍は身分事項を証明するための文書です。戸籍には住所は記載されません。
戸籍の附票って何?
戸籍の附票は、戸籍に記載されている人について、戸籍が作られた日以降の住所の変遷が分かる文書です。いわば住所の履歴書です。戸籍を保管する本籍地の市区町村において、戸籍と一緒に保管されています。
ただし、ここで注意しなければならないのは、現在の本籍地の戸籍の附票で過去のすべての住所が分かるわけではない、ということです。例えば、東京都新宿区に本籍を持つA男さんと北海道札幌市に本籍を持つB女さんが令和2年1月29日を結婚日とし、B女さんがA男さんの本籍地に入籍したとします。この場合、A男さんを筆頭者とする戸籍の附票にはB女さんの令和2年1月29日以前の住所は記載されていません。B女さんの同日以前の住所を知るためには、B女さんの従前本籍地である北海道札幌市から戸籍の附票を取り寄せる必要があります。
なお、戸籍の附票も住民票も現在の住所が記載されている点では同じです。しかし、戸籍の附票は現在から戸籍が作られた時点までの住所を遡ることがでるのに対し、住民票では一つ前の住所までしか遡ることができません。
戸籍の附票は、現戸籍が作成された日以降の住所の“履歴書”です。戸籍の附票では、現戸籍が作成された日から現在までの住所を証明できます。
戸籍の附票の活用法と取得法
戸籍の附票は、現在から過去の住所を一つの書類で証明したい、という方に大変便利です。また、相続人と見込まれる人と連絡を取りたいときにも活用されます。つまり、相続人と見込まれる人と疎遠となりその人の住所・連絡先が分からなくても、その人と本籍が同じであれば、戸籍の附票からその人の住所を特定し、そこから連絡を取り合うことが可能となります。
戸籍の附票は本籍地の市区町村役場に対して請求し取り寄せます。
戸籍の附票は過去の住所を一気に証明したい場合、相続人と連絡を取りたい場合などに活用します。本籍地の市区町村に請求して取得できます。