葬儀・法要が落ち着いたら行う公共料金や運転免許等の手続き

2019-11-15

ご家族がお亡くなりになると、葬儀の手続きや弔問客への挨拶などで忙しくなりますが、忘れてはいけないのが、故人の名義による契約の変更や解約などの手続きです。

うっかり忘れてしまうと必要な電気やガスが止められてしまったり、不要なサービスに対して何年も支払いを続けてしまったりといったことが起きるかもしれません。

電気・ガス・水道について

名義人が亡くなった後に金融機関がその事実を把握すると口座が凍結されます。
そうなってしまうと、公共料金の引き落としができず、最悪の場合、サービスを止められてしまう恐れがあるため、忘れずに必要な対応を行いましょう。

名義変更する場合

故人と同居していた人など、引き続きサービスを利用する場合は名義の変更を行いましょう。
口座振替にしている場合は、口座の変更も併せて行います。
変更手続きが遅れた結果、故人の口座が凍結されて引き落とし不可となった場合は、振込用紙が故人の住所宛に届くため、忘れずに振り込んでください。

解約する場合

故人宅で生活をする家族が誰もいないのであれば、サービスを解約する必要があります。
サービスごとに手続きの締め日が設けられているため、無駄な費用が発生しないようできるだけ締め日までに手続きを済ませましょう。
故人宅の片づけを行う際は、電気やトイレを使用する可能性があるため、解約のタイミングに関しては、それらの作業が一通り済んだ後をおすすめします。

携帯電話・インターネットについて

携帯電話

各ショップの店頭で手続きすることになります。
auを例にすると、手続きには以下の書類などの準備が必要です。

・携帯電話機本体
・来店者の認印
・来店者の本人確認書類
・契約者が亡くなったことを確認できる書類

インターネット

解約するか、もしくは故人宅で生活する家族がいれば名義変更を行うことになりますが、手続きの流れはサービスの提供会社によって異なるため、各社のホームページなどでの確認が必要です。

BIGLOBEを例にあげると、カスタマーサポートに連絡すると、後日書類が送られてきます。書類に必要事項を記入・返送すれば手続きは完了となります。

運転免許証の返納

免許証は身分証明書としても使用されるため、可能な限り速やかに警察もしくは運転免許センターへ返納することをおすすめします。

形見として持っておきたい場合は、その旨を伝えれば必要な処置(パンチで穴を開けるなど)をしてくれるため、引き続き所持することが可能です。

手続きとしては、以下の物を持参し窓口で配布している運転免許証返納届に必要事項を記入・提出すれば返納完了となります。

窓口によっては必要なものが異なる場合があるため、念のため問い合わせるようにしてください。

・故人の運転免許証
・死亡診断書
・戸籍謄本の写し
・届出人の身分証明書
・届出人の認印

生前に、免許証を返納する代わりに運転経歴証明書を受け取っている場合は、同様に返納しておくことをおすすめします。

身分証明書として使えるうえに有効期限もないため、悪用されるリスクはこちらの方が高くなります。

パスポートの返納

パスポートを返納する際は、パスポートセンター等で手続きを行うことになります。

運転免許証と同様に身分証明書として使用できるため、速やかに返納しましょう。

形見として残しておきたい場合は、悪用されないように窓口で処置をしてくれるため、引き続き所持することも出来ます。

手続きの際は以下の物を用意します。

・故人のパスポート
・死亡を確認できる書類(戸籍謄本など)
・届出人の身分証明書

クレジットカードの解約

名義人が亡くなったとしても利用可能な状態が続くため、必ず解約手続きを行いましょう。
そのままにしておくと不正利用されたり、不要な年会費を払い続けたりすることになる場合もあります。

解約時に必要なものは以下の通りです。

・故人のクレジットカード
・戸籍謄本などの死亡を確認できる書類

ちなみにクレジットカードの残債がある場合は、原則として解約時にまとめて相続人が返済することになります。

残債が多額で、支払いが困難である場合は、相続放棄という形で支払いを免れることもできるため、解約手続きを行う前に家族でよく考えておきましょう。

なお、相続放棄を選択した場合でもマイナスの遺産のみ放棄する、ということは認められていないため、その点はご注意ください。

まとめ

思ったよりも多くの作業が必要になると感じた方が多いのではないでしょうか。

いざというときに慌てないためにも、普段から話し合って、情報の整理・共有を進めておくことが一番大事かもしれませんね。